にんにく注射発案者、平石先生。ズンバを診る

平石 貴久(ヒライシ タカヒサ)
●東京・六本木 平石クリニック院長
●株式会社三心代表取締役社長

1950年鹿児島県生まれ。
東京慈恵会医科大学卒業。専門は内科、循環器科、スポーツ医学、放射線診断、東洋医学。
スポーツ選手の健康管理や勝つためのコンディショニングを担当。他に日本を代表する多数のチームや選手の健康管理、有名ミュージシャンたちのコンサートドクターとしても活躍。にんにく注射の発案者!にんにく先生として、こだわりの「にんにく餃子」を監修。
医者としての経験より、力強い健康を維持するためには、自己免疫力が最も大切。長年の研究をつづけ、最も強力な乳酸菌を発酵させ、健康食品として乳酸菌生産物質原液「貴命」を(株)三心より販売。

  • 【主な著書】
  • 「「美」炭酸ライフをはじめよう。」(ベースボールマガジン社)/2006
  • 「医者以前の健康の常識」(講談社)/2006
  • 「医者以前の健康の常識2」(講談社)2007
  • 「筋トレ以前のからだの常識」2008
  • 「腸内細菌を変えるだけで驚くほど健康になる!」(サンマーク出版)/2005
  • 「食べて肉体改造」(講談社)/1999
  • 「簡単ウォーキング」(ブックマン社)/1998
  • 「サプリメントで40才からの肉体改造」(講談社)/2001
  • 「やっぱりすごい乳酸菌生産物質」(コスモツーワン社)/1998
  • 「乳酸菌生産物質の奇跡」(ドリームワークス出版)/2000
  • 「勝つためのレシピ」(光文社新書)/2001
  • 「スポーツ栄養バイブル」(池田書店)/2001
  • 「食べてきれいになるレシピ」(世界文化社)/2001
  • 「おなかの中から健康になる96レシピ」(世界文化社)/2001
  • 「Dr.平石の勝つためのスポーツ栄養」(新星出版)/2003
  • 「重曹でキレイになる」(双葉社)/2003
  • 「アスリートのための血液成分別肉体改造処方箋」(ベースボールマガジン社)/2004
  • 月刊誌「ATHRA」巻頭エッセイ(毎日コミュニケーションズ)/2002
  • 月刊誌「サッカークリニック」勝つための栄養学(ベースボールマガジン)/2000
  • 毎日新聞SPORTSエッセイ「平石貴久のアスリート診断」(毎日新聞)/2001
平石先生のズンバQ&A
    • Q1:

      インターバルトレーニングを取り入れた ズンバ は、
      1時間で最大1000キロカロリーも消費することが
      可能ですが、それはなぜですか。

    • ズンバはひねる動きをインターバルで繰り返すことによって、1時間で約1000kcalを消費することが可能です。その際、インナーマッスルとアウターマッスルの両方をしっかり使いますので、筋肉に効いているのが実感できると思います。また、リズミカルに有酸素と無酸素を繰り返しますので、無理なく楽しく続けられるのもカロリー消費の大きなポイントです。ちなみに、体重70kgの男性がサッカーで1000kcal消費しようとすると、1試合+延長45分間プレイしてもまだ足りないくらい。野球のピッチャーでは1試合あたり約650kcal消費しますので、延長12〜13回まで投げられる計算になります。簡単なように見えて、実は運動で1000kcal消費するのはかなり難しいことなのです。
    • Q2:

      ズンバのような「インターバルトレーニング」形式は、
      なぜカロリー消費にそこまで効果的なのでしょうか。

    • インターバルトレーニングは有酸素と無酸素の運動を組み合わせることで、筋肉の回復を待ちながら次のステップへとつなげられることが最大の特徴です。疲労回復が早いので、長時間続けることが可能となり、結果としてたくさんのカロリーを消費できるのです。また、ズンバの場合は楽しく続けられるという点もポイント。たとえば、筋力トレーニングの場合、どうしても単調な動きになりがちですので1時間続けることは困難ですが、ズンバは非常にリズミカルに動くので飽きずに長く続けられます。
    • Q3:

      インターバルトレーニングとダンスを組み合わせたズンバにおいて、とくにやせにくいといわれている下半身や腹部、腕などのシェイプアップに効果的な動きを教えてください。

    • お腹を引き締めるのには、インナーマッスルと呼ばれている腹斜筋や腹横筋をひねる動きが大切です。ズンバのようなインターバルの激しいダンスをした場合、インナーマッスルに働きかけるので、ウエストを引き締めるのには非常に効果的です。逆に、筋力トレーニングなどの動きは、腹直筋と呼ばれるアウターマ ッスルを強めることはできますが、シェイプアップすることはなかなかできません。
    • Q4:

      ズンバのようなダンスとインターバルトレーニングを組み合わせた動きは、筋肉を傷めるハードなトレーニングによってできるムキムキの筋肉とは違い、細くてしなやかな美しい筋肉ラインを作ることができるのはなぜでしょうか。

    • 筋力トレーニングは縦や横など同じ方向に平面的に働きかけるので、続けるうちに筋肉が強くなり、ムキムキとしてきます。ところが、ズンバのようなダンスとインターバルトレーニングを組み合わせたものは、三次元で立体的に動くため、細かい筋肉が連動し、結果として柔軟性のあるしなやかで細く美しい筋肉ラインができるのだと思います。
    • Q5:

      ズンバのようなラテンダンスをベースにしたエクササイズは、特にどのような部分に効果的ですか。

    • ラテンダンスは上半身、腹部、下半身が連動してリズミカルに動くことで、全身の筋肉をバランスよく刺激します。しかも、とくに素晴らしいのが楽しくできるということ。知らないうちに上半身、腹部、下半身をトレーニングできるというのは、普通のスポーツではなかなかできないと思います。
    • Q6:

      ズンバのような音楽のリズムに合わせて体を動かすエクササイズは精神的にどのような効果があるのか教えてください。

    • 野球やサッカーなど、スポーツにおいてリズムというのは非常に大切です。
      例えば、「1、2、1、2」という笛に合わせて動いているだけでは単調になりますが、ズンバのように音楽の盛り上がりやリズムの緩急があると楽しく体を動かすことができます。楽しいと脳が感じることでとくに注目したいのは、気分を高揚させるエンドルフィンというホルモンが分泌されること。エンドルフィンは直接的に体重を減らすわけではありませんが、「さぁ、今日も頑張ろう」といった気持ちを前向きにもっていく点でとても効果的なホルモンです。
    • Q7:

      楽しくやせられると同時に美しいボディラインを作る。そんな夢のようなズンバの効果を最大限に引き出すには、どのようにエクササイズを行うのがいいですか。

    • 効果を最大限に引き出すには、20分間続けることが大切です。実は、ダンスというのは意外ときついスポーツで、20分近く続けると脂肪や糖分が燃えて、エネルギーを非常に消耗します。だから、ダイエットには効果的。ただやせるだけではなく、筋肉が引き締まるのでダンサーのような理想的な体型をつくります。とくに、ズンバはリズミカルに動くので、20分間があっという間に過ぎる感じがしますね。飽きることなく、楽しく続けられるという点でも素晴らしいと思います。
    • Q8:

      トーニングスティックのような軽いウエイトを持ちながらのエクササイズは、カロリー消費やシェイプアップにどのような効果がありますか?

    • ただ単に体を動かすより、軽いウエイトを持ちながらエクササイズをした方がシェイプアップ効果が期待できます。
      とくに理想的なのは、ズンバのトーニングスティックのような500g程度のウエイト。このくらいの重さだと、ほどよく負荷がかかり、美しくシェイプアップできます。しかも、疲労を残さないという点もいいですね。逆に1〜2kgのウエイトは重すぎるため、筋肉に負担がかかり、次の日に疲労が残ってしまうので注意が必要です。
      ウエイトの重さだけではなく、トーニングスティックは楽しい音も聞こえるので、とてもよくできていると思います。
    • Q9:

      日本の数多くのトップアスリート達を診ていらっしゃる先生におうかがいします。例えば、サッカー選手にバレエを推奨するように、ズンバのようなインターバルトレーニングを組み合わせた、音楽のリズムに合わせて動くエクササイズを他のアスリートの方にもおすすめすることについて、どうお考えですか。また、その具体的な利点があれば教えてください。

    • 実は、スポーツとリズムは切っても切れない関係にあります。
      名選手と呼ばれるような名プレイヤーたちは、みんなリズムにのって体を動かしています。そのため、私たちは陸上の選手にサッカーを教えたり、野球の選手にサッカーをしてもらうことで、リズムよく動けるような指導をすることがあります。
      ズンバの場合は安全にできる上、リズムにのって色々な関節を動かすので、連合的な動きがよくなります。しかも、リズム感ができるだけではなく、腕やお腹の筋肉が三次元的に動くので、スポーツの上達という点でも効果的だと思います。なによりもすばらしいのは、飽きずに無理なく、負荷をかけられるということ。ラテンのリズムは楽しく、エネルギーを消耗できるので他のスポーツをしている方にも非常におすすめです。
    • Q10:

      先生は多くのアスリートやダンサーの体型をご覧になっているとは思いますが、筋肉を傷めるようなハードなエクササイズと、インターバルトレーニングと音楽のリズムを融合させたズンバでは、体型や筋肉のつき方にどのような違いがあらわれますか。

    • ハードなエクササイズを続けると筋肉はどんどん太く堅くなり、かなりのダメージを受けます。しかも、筋力はつくのですが、もろい筋肉になってしまうのであまりおすすめはできません。
      逆に、ズンバのような細やかな動きは、やわらかくてしなやかな細い筋肉を作るので理想的といえます。リズムにのりながら体を動かすことによって、全身のバランスもよくなるため、ただやせるだけではなく、腰痛や肩こりを予防する効果もあると思います。健康面からみても、インターバルトレーニングとダンスの組み合わせというのは素晴らしいですね。
    • Q11:

      メタボリックシンドロームの検診義務化がスタートしましたが、現代社会が抱える問題とズンバのようなダンスエクササイズの関係について、どのようにお考えですか。

    • 日常生活が便利になるにつれて、おいしいものが世の中にあふれるようになりました。そうなると、つい食べ過ぎることが多くなり、皮下脂肪がついて、いわゆるメタボリックシンドロームへとつながります。
      そういった背景から、今や日本人男性の2人に1人、女性は4人に1人がメタボリックシンドロームではないかといわれています。メタボリックシンドロームは糖尿病や高血圧、高脂血症、さらには脳血栓、脳梗 塞、心筋梗塞、狭心症などの生命に関わる病気に直結していますので、長い目でみながら対処しなければなりません。
      もちろん、食事のカロリーを抑えるのは効果的です。しかし、その分、リバウンドの可能性も高いので注意が必要です。
      ズンバのようなエクササイズの場合、インターバルトレーニングとダンスを組み合わせることによって、しなやかな筋肉を作ります。この筋肉がリバウンドを防いでくれる上、ただやせるというだけではなく、バランスのよい体を作るという点でもとてもいいと思います。
      未来の健康を支えるためにも、ズンバのようなエクササイズを取り入れることは非常におすすめです。

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